DVハンフィクション小説 『 ひとりで、ふさぎこまないで・・ 』 第二章

DVから、やっと逃れられたと思った[こう]を、襲ったものは・・
DVハンフィクション小説/第二章  それは、挫折から始まった。

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天国からの、警告 !!

《 Warning from heaven 》
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そ の 後


 一泊二日の、その楽しい旅は、あっという間に過ぎた。

 [こう]にとって、息子を取られた・・ という感情は、
  不思議に、皆無であった。

 それは、[浩太]が、しばらく離れて暮らしていたこともあるだろうし、
  自分の事で、精一杯であったことも、事実であろう。

 むしろ、娘が一人増えた・・ という、その喜びの方が、溢れていた。

 それは、生きてこれたのは、家族というものの支えがあったからこそ・・
  の思いが、強かったこともある。

 思えば、子ども達がいてくれたからこそ、頑張ることも出来た・・
  立ち直ることも出来た・・ 喜びも、もたらせてくれた・・
  助けても、もらった・・

 そして、夢も・・

 だから、娘が、一人増えたと思えば、これからの人生、
  楽しいことが、増えるはず。

 帰りの飛行機の中で、[こう]は、そんなことを思いながら、
  眼下に見える景色を眺めていた。

 [こう]は、次の日から、また、慌ただしく、仕事に就いた。

 そんなある日、1週間程して、支配人から、呼び付けられた。

 会議室に座った[こう]に、支配人は、口を開いた。

  実は・・

 と、言葉を選ぶように、話し始めた。

  弁護士を名乗ったり、借金取りを名乗ったり、
   あなたを、誹謗中傷する電話が、このところ、続いているんです。

 心当たりは・・ という問いに、[こう]の思い当たる人物は、
  一人しかいなかった。

 [こう]は、クビになっても、しょうがない・・ と、腹を括り、
  全てを、支配人に話した。

 隠しても、いずれ知れることなのかもしれないし、
  それは、自分の歩んだ、偽らざる人生だった。

 それを、飾ってみたり、隠して生きることは、
  自分の存在を、否定しているようにも、思えた。

 そこに立ち向かってこその、自分の人生である。

 それは、新しい娘も含めた、あの松島での、4人の笑顔が、
  教えてくれたことでもあった。

 話しが終わり、ご迷惑をお掛けしました・・ と、頭を下げる[こう]に、
  支配人は、今までの、堅苦しさを解いた。

 ほっとしたかのように、そうでしたか・・ と、肩の力を抜いた。

  苦労しましたね・・

 と言った後、

  「いや、仕事振りを見ていても、そんな、変なことをする人に、
    見えなかったものですから、おかしいなとは、思ってたんです」

 支配人が、言葉を選んだのは、怒っていた訳ではなく、
  半信半疑ではあるが、事実を確認したかったためと、
  [こう]は、この時に、気付いた。

 判りました・・ と言った後、力強く、私に任せて下さい・・
  と、支配人は笑った。

  あの〜 ・・ クビ・・

 と言いかけた[こう]に、支配人は、

  「えっ、クビ・・ いえいえ、今まで通り、頑張って下さい」

 そう、締めくくった。

 それから3ケ月間、ホテルと寮の、行き来の際は、
  ボディガードが付いた。

 それが終わった時、

  もう大丈夫でしょう・・

 支配人の、この言葉は、[こう]にとって、DVの終息宣言に、聞こえた。

 ・・・

 次の年、孫が生まれた。

 女の子である。

  「お母さん、見ててね」

 と、二人きりになった[こう]は、愛子ながら、孫に話しかけた。

  「あんたは、ひとりじゃないからね。
    み〜んな、いつだって、側にいるからね・・ 」

 それは、自分の人生から得た、確証たる、言葉であった。

 

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  ■ ご 挨 拶

     約2年にも渡り、ご購読いただき、本当にありがとうございました。

        人の振り見て、我が振り直せ・・

      よく聞く言葉ですが、一瞬は思っても、忘れてしまうのが常です。

      しかし、それを見るということ、それを知るということは、
       もし、神様がいるなら、そこから何かを悟れ・・ という、
       サインのような気もします。

      長く生きてみると、人間、感ずることに、大差はないと、
       思ってしまいます。

      自分が嫌なことは、他人も嫌だし、嬉しいと思うことは、
       変に捉えられない限り、相手も、嬉しく思うはず。

      そう考えれば、基本は、自分の中にある。

      青い鳥・・ に代表されるように、起こった出来事を、
       どう感じ、捉えるか。

      それによって、生き方も変わってくると、思います。

     長きに渡り、DVという、人に知られたくない、言いたくない、
       隠したい部分もあったでしょう。

      その半生を、提供していただいた、三永幸さんに、
       改めて、感謝する次第です。

      私達は、その実態を、活字からとはいえ、知ることができました。

      してはいけないと、思うとともに、出会いたくないと思うのも事実です。

      それで、いいと思います。

      それで、いいんです。

      DVは、相手ばかりでなく、自分も不幸にする。 

      それが判り、自分に言い聞かせることにより、
       自分から、DVは、遠ざかって行くと、信じます。

     今まさに、その渦中にいる方も、いらっしゃるでしょう。

      じっと我慢をして、孤立していくことのないように・・

      自分が我慢をすれば・・ と考えるのは、間違いです。

      あなたが幸せと感じない限り、相手も、子供も、
       あなたが、大切に思っている人は、幸せにはなりません。

      身動きが取れない、体や心になる前に、相談に行って下さい。

      世の中、捨てたもんじゃありません。

      いいアドバイスが、得られるでしょう。

     また、親がそうだったからと、将来に不安を抱えている方も、
       いらっしゃるでしょう。

      しかし、ここで、断言します。

      親と子供は、違います。

      親が、頭がいいからといって、子供も頭がいいとは、限りません。

      また、その逆も然りです。

      ただ、気を付けるべきことは、そんな表現方法もある、ということを、
       知っているということです。

      今は、テレビでも、ゲームでも、映画でも、
       暴力を知ることは出来ます。

      いずれ、知ってしまう現実ですが、それを、表現のひとつとして、
       取り入れるかどうかは、あなた次第です。

      もし仮に、それをしてしまったとすれば、それは、
       親がそうだったから・・ ではありません。

      あなたが、それを選んだのです。

     今の時代、精神的に、圧迫を受けることは、多いでしょう。

      また、騙そうとする族(やから)も、多くなったのも事実です。

      しかし、嘘を付いている人間は、他人を信じられません。

      これは、私が人生から得た、言葉です。

      つまり、相手にそれを求めるのなら、自分も、そうならなければ、
       見付けられないということです。

      例え、出会っていたとしても、あなたがそうでなければ、
       その人を、感じることは出来ない。

      ただ、人を見抜く目は、養うべきです。

      騙そうとする奴は、騙せないと判ると、去っていきます。

      あなたを大切に思っている人は、あなたの側に、
       いつでもいるはずです。

      ただ、あなたが、顔を上げて、見ようとしない限り、
       判らないことでもあります。

      そうした時、あなたは、気が付くはずです。

      自分は、ひとりじゃない・・

     本当に、ありがとうございました。

      また、新小説、天国からの警告 !! も、
       よろしくお願いいたします。

     あなたの人生に、幸、多かれ !!

                                        Web_wing